代表者 | 末吉 敦 |
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所在地 | 京都府宇治市槇島町石橋145 |
連絡先 | 0774-20-1111 |
soumu@ujitoku.or.jp | |
HPアドレス | |
活動内容 | 運動・身体活動 / 歯の健康 / 喫煙 / 飲酒 / 健康行動 / 栄養・食生活 / 普及啓発活動 / 食育に関すること |
業 態 | 医療機関 |
【団体紹介】
宇治徳洲会病院でお話を伺ったのは、栄養管理室長で管理栄養士の赤尾志さんです。主に、入院や通院患者の栄養指導や医療講演に携わっているそうです。
「栄養指導も広い意味では食育になると思います」と赤尾さん。産前産後のお母さんに母親教室や乳児健診で栄養の話をしたり、糖尿病や高血圧の人に栄養指導をしたりしています。年齢や健康状態は様々なので、その人にあわせて一緒に考えることが大切なのだそうです。
また同病院では、予防医学を広め病院を知ってもらうための活動として、医療講演やコンサートなどのイベントを積極的に開催しています。「開業医の先生も地域の人たちも、病院のことを何も知らないとちょっと不安に思うこともあるのかな」と考え、顔の見える関係を大切にした、地域に密着した病院を目指しているそうです。「いざというときのためにも病院を一度見ていただくというのは安心につながると思うので、気軽に来ていただければ」と、赤尾さんは話します。取材の数日前に開催された健康祭は、模擬店が並ぶほか医療に関する相談もできるイベントで、約1800人が来場しました。
同病院が開くイベントには、コンサートや芸人さんの出演するものもあり、「笑いは脳や健康にいいと言われています。食事もそうですけど、楽しみながらというのが健康を維持していく上では大事だと思うんです」と赤尾さん。
また、医療講演会は病院のスタッフと気軽に接することができる場となっています。出張も可能で、病院に申し込むと希望のテーマで講演をしてもらえます。栄養士だけでなく医師、看護師、薬剤師、放射線技師、検査技師などさまざまな職種のスタッフが講師を担当し、赤尾さんは管理栄養士として生活習慣にちょっと気を付けるとか、しっかり検診を受けましょう、などといった内容で話をするそうです。
生活習慣をきちんとするのはなかなか難しいものですが、「自分で料理ができない人もいるし、コンビニなどもうまく利用して日々の生活を満足させることが大切と思います。満点を目指すとしんどいし、心に余裕がないとできないと思うので気持ちをゆったり持つことが大事かなと思います」。
「家で元気に過ごすことを目指して、少しでもそのお役にたてれば」という赤尾さんのお話を聞いて、日頃から身近に利用できる心強い病院の存在を知ることができました。
【インタビュー】
今年度に発足した宇治市健康づくり・食育アライアンスも参加団体が50を超え、新年度からは新たなイベントをスタートさせるなど、いよいよ本格始動に向けて動き始めました。
アライアンスメンバーの宇治徳洲会病院の赤尾志・栄養管理室長に、これまでの手応えや今後への期待を聞きました。
――これまでのアライアンスの活動ついて、どう評価されていますか?
赤尾 (一月に開催された)市民会議に参加させていただき、宇治市健康づくり・食育アライアンスの参加団体のみなさんが、うちとけあって雰囲気もよくなってきていて、だんだんいい感じになっていると思います。
――徳洲会病院では、健康づくりや食育にどのような取り組みをされているのですか
赤尾 私は栄養士なので、地元の野菜などをつかって食に関する啓発などを行っています。楽しく活動して、身近に感じてもらいたいと思っています。
また、病院としては「がんフォーラム」など、地域の方とのふれあいを大切にしたイベントを開催しています。
――フォーラムはどのような内容ですか?
地域にひらかれた病院にしていきたいという目標があるので、救急医療や災害医療のことを知ってもらえる機会にしたいし、栄養士も屋台を出して、血糖値を上げないぜんざいなどを提供しています。
――楽しそうなイベントですね
赤尾 地場の野菜を販売したり、いろいろなお店を出したりしているんですよ。
――今後のアライアンスへの期待を教えてください
赤尾 これからも、いろんな団体のみなさんとつながって、宇治市健康づくり・食育アライアンスを盛り上げていきたいと思っています。
―――今年度、どのような事業を実施されましたか?
WEB医療講演を実施しています。(写真)
―――今後、実施されたい活動や事業はありますか?
引き続きWEB医療講演により予防医療の重要性の啓発活動を行いたいと思います。
また、新型コロナウイルス感染症がおさまれば、通常の医療講演も実施したいと思います。
―――宇治市健康づくり・食育アライアンスで取り組みたいことや、期待することは何ですか?
健康は病気になる前に、生活習慣の改善や定期的な健診等を行う事で維持する事が出来ます。宇治市健康づくり・食育アライアンスのみなさんと共に予防医療についての活動が出来ればと考えています。
宇治徳洲会病院さんでは、これまで多くの医療講演を行ってこられました。医師だけでなく、さまざまな専門家がいらっしゃるので、病院側主催で行うもの、地域からの依頼で行うものなど、内容も含め多岐にわたります。
昨年2024年度は、306件も実施されたそうです。
今回は5年ぶりに、栄養管理科室長の赤尾志さんにインタビューさせていただきました。
当院が医療講演を始めてから20年近くが経ちますので、本当にさまざまな内容で行ってきました。今月は、医師によるがんを始めとした病気の話、放射線技師によるPET-CT検査の話などをさせていただきました。
病院は通常、「病気や怪我で来院いただくところ」ですが、私たちは10年以上前から予防医学についても知っていただきたいと考えてきました。そのため、病気になる前にも気軽に足を運んでいただきたいと、2015年に今の病院に移転する前から、行っています。
また医療講演だけでなく、コンサートや落語会と組み合わせたイベント的な内容でも実施しています。
10年以上前は、高齢者の栄養指導というと、糖尿病や高血圧の心配から「塩分を控えましょう」「糖分を控えましょう」など制限が多かったように感じます。
しかし、制限しすぎて栄養が足りないという問題が起こるようになりました。栄養が足りないとフレイル状態(健康な状態と要介護状態の中間の段階)になり、そのまま対策を行わないと要介護状態になってしまいます。
一概にはいえませんが、最近では「65歳~75歳くらいの間からフレイル予防に努めることが重要」といわれています。
老後のために貯金するのも大切ですが、貯筋(筋肉の貯金)をしてくださいねとお伝えしています。たんぱく質を積極的に摂取いただき、歩くなどして筋肉をつけることをおすすめしています。
病院での栄養指導は、身近なものでわかりやすく伝えられるよう、スーパーで購入できるようなお総菜の見本を使うこともあります。
お菓子を含め、裏面の食品表示を見ていただくことや、一見ヘルシーにみえる飲料品には何十個もの角砂糖と同等の糖分が含まれていることなどもお伝えしています。
2015年4月1日、京都府知事より「京都府災害拠点病院」(地域災害拠点病院)の指定を受けました。
全館、免振構造となっており、非常用食料や飲料、医薬品など最大3日分の備蓄を行っています。また、非常用発電機などの設置もあり、万が一に備えています。
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広い通路を設けているのも、トリアージなど災害時の緊急対応に備えるためです。
今の病院を建てたときから、講演会などの実施を想定していたため、ゆったりリラックスできる椅子を用意したいという想いで、院長が選んだと聞いています。
場合によっては待ち時間が長くなることもありますので、患者様やご家族様からも好評です。
また、2025年4月に新棟が完成しました。大小の会議室やトレーニングルームがあり、地域の開業医さんとの連携のための会議や講演、若手医師の育成などに使用しています。
定期的に1階ロビーで行われているイベント。6月のあじさいコンサートへもお邪魔しました。予約などの必要もなく、外来患者さんや入院患者さん、付添いの方など、誰もが自由に参加できます。
11時スタートでしたが、10時頃から椅子に座ってお待ちの方もいらっしゃるほど、人気です。
第一部は、「小さなキズできちんと治す」~肝胆膵手術~という医療講演が行われました。
徳洲病院では、肝臓、胆道、膵臓の高度な手術ができる体制が整っているため、患者さんが増えていること。キズが小さくてすむ手術(腹腔鏡やロボット手術)が京都府下(京都市内を除く)でできるのは、徳州会病院だけとのこと。
手術の画像を見せていただきながら、その技術力を知ることで、患者さんの安心感にもつながるのではと感じました。
第二部はピアニストの山田さんとヴァイオリニストの加茂さんによるコンサートです。前半はクラシック、後半は歌謡曲などもまじえた演奏を披露してくださいました。
ゆったりとした椅子で、ピアノとヴァイオリンの音色を聴く…病院にいることを忘れてしまうようなひと時を体験させていただきました!