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適塩講演会(2020年1月18日)

2020年01月18日 21時16分

 保育園の保護者らを対象とした「適塩講演会」が1月18日、宇治市兎道の「みんなのき三室戸こども園」で開かれました。園児の保護者を中心に約50人が参加し、京都岡本記念病院の劉和幸先生の講演に熱心に耳を傾けました。
 この講演会は、2019年8月に開催された宇治市健康づくり食育アライアンスの第1回市民会議がきっかけで実現した企画。ワークショップで劉先生と宇治市民間保育連盟の田中みゆき先生が同じグループになり、保育園での適塩講演会を実施するアイデアが出たといいます。
 講演会は「子どもから高齢者まですべての世代に伝えたい塩分の取り方」というサブタイトルで開催。同月11日には「みんなの木黄檗こども園」でも開かれており、今回で2回目です。
 劉先生は、日本人は腎臓が比較的小さく腎臓病のリスクが高いことや塩分を取りすぎていることなどを説明した後、宇治市を中心とする山城北地域が、京都府内で一番塩分摂取量が多いという調査結果を紹介。「塩分の取りすぎは高圧や胃がん、尿路結石、心疾患などさまざまな病気の原因となりうる」と警鐘を鳴らしました。
 その上で、適塩生活の手引きを説明。「朝食のメニューをパンとチーズからご飯と納豆にするだけで、ずいぶん塩分摂取量が違う。塩の選び方でも減塩は可能です」などと話しました。
 さらに、日本では子ども塩分摂取量も多いという事実を紹介し、小さい時からのリスクの蓄積が大人になってからの病気につながることもあるとしました。
 また、子どものころの食習慣で塩分感受性が変わってくると話し、「園児の保護者の世代が一家の食習慣を決める場合が多く、影響力は大きい。適塩の生活習慣をお年寄りたち上の世代、子どもたち下の世代に伝えてほしい」と呼びかけました。
 宇治市民間保育園連盟の会長で、みんなのき三室戸こども園の杉本一久園長は「専門のお医者さんに来ていただき話を聞く機会はなかなかなく、参加されたみなさんの受け止めも違うように思えました。機会があれば、またお願いしたい」と話していました。